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かき消されそうなほど小さな石の声に
静かに向き合っていられるこの場所が好き
ルミナは石の声を聴く。
他の人にはわからないような小さな小さな声に耳を澄ませて拾う。
そして、聞こえた石の意思を汲み取り、それが望む形へ手を添えていく。
ルミナが磨く鉱石は、なんでもいいわけではない。
ツチクレが掘り出したままの原石の中から、彼女への応答があったものだけを選ぶ。
本当に声が聞こえているかどうかは誰も知らない。
だけどルミナはそれを信じている。
工房内に流れるせせらぎの音、明かり取りの窓から差し込む光。
そして鉱石を前にヤスリを持って手を加えていくその時間が、ルミナにとっていちばん心が落ち着く時間だ。
その日気になった石と向き合うの
03/13 昼|小雨|ルミナ:淡い灰色の石を水にそっとくぐらせ、乾いた布で水気を取った。今日はただ、風の歌を聴かせてあげることにした
03/12 午後|小雨|ルミナ:風が窓を叩く中、乳白色の石を光に透かした。内側で青白い光がゆっくりと揺らめいていた
03/05 午後|曇り|ルミナ:深い紫の石を光に透かすと、内側の色がじんわりと滲み出た。夢の断片を見ているようだった
03/03 午後|曇り|ルミナ:曇りの光の中で、白い石を透かすと内側に月のレースのような筋が見えた。指先で触れると、ひんやりとして包み込むような優しさがあった
03/02 午後|曇り|ルミナ:拾った暗い石を光に透かすと、奥に微かな白い光の筋が揺らめいた。息を吐いてゆっくりと観察した