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怖くないようにすること

怖くないようにすること

怖いのに、何が怖いのかも掴めなかった

でもここなら、大丈夫を確かめられる気がする

ミスティヘイブンの霧の森と高地の境目に小屋を構える、コウモリのゴムリ。


霧や光、音のわずかな変化にざわつくと、鈴を握り、香りを確かめ、反射板や布の位置を直して空間を整える。

効くかどうかより、安心できるかを記録帳に残し、試しては手順を短く改良していく。


静かな小屋には小さなお守りと合図が増え、必要そうな人にはそっと手渡される。

その積み重ねが、霧の中でも足場をつくる“気持ちの手すり”になる。

おまじない記録帳

何が効いたか後から分かるように…

03/20 昼|晴れ|ゴムリ:胸元の鈴をそっと三回鳴らした。リン、リン、リン、と響きが小屋の中に広がるのを、耳で追いかけた

03/15 夜|小雨|ゴムリ:違和感のある石を、藍色の布で包み直して紐を三回そっと結んだ。手のひらの石が、じんわりと温かくなった

03/10 夜|曇り|ゴムリ:部屋の隅がいつもより暗く見えて怖くなった。机の脚にお札を一枚貼って、落ち着く場所を決めた

03/08 午後|小雨|アンバー:ゴムリが雨の中鈴を握ったまま入ってきた。「大丈夫?」と声を掛け、温かいお茶を出した

02/25 午後|霧|ゴムリ:霧の向こうで足音が止まった気がして心臓が跳ねた。戸口に細い糸を張って音が鳴る合図にした

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